Plate 154

MA1-50S-TYPEB

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MA1-50S-TYPEB

Research Log

今回はMA1です。
MA1と一言に言ってもVINTAGEアイテムは奥が深く、
年代により多少のディティールが違っていたり、偽物とか本物とか
これまた奥が深いですよね。
因みに僕はググらずに年代が見分けられる程は詳しくありません。。
何度も調べているんですがなかなか覚えられませんね(笑)

これは縫製部分。
MA1好きならばこのパッカリング(縫い縮み)具合に萌えますよね~。
現行の商品でMA1を作る場合にこのパッカリングを再現したい!
と言われる事が多々あるのですが、決して簡単な事ではありません。
とはいえ工場さんによりミシンの調整をして出来る場合もあります。
で、この画像で注目して頂きたいのは、縫製仕様が巻き縫いでは無い点です。
ロック無しの片倒しのシングルSTになっています。
これは僕にとっては結構大きな発見で、MA1はダブルSTになっていると思い込んでいました。
初期型はシングルSTだったんですね~。
それでいてこのパッカリング具合はこれまた今では難しい仕様に思います。



この画像は腰ポケットの袋布の口布部分です。
個人的にはこの解体で1番の収穫はこの部分でした。
それが何かと言うと、
MA1の腰ポケットは片玉縁ポケットの仕様になっています。
その玉縁部分を触ってみると、ナイロン地を二つ折りにしているだけとは
思えない厚みがあります。
中綿が入ってる??
と一瞬思うのですが中綿の割りにはしっかりした厚みを感じるなぁと
いつも思いながら、パターンの作成時にはお客様に確認しつつ、中綿として表記していました。
ですが今回開いてみて、自分が間違えていた事に気が付きました。

説明がとても難しいのですが、
このポケットは袋布が画像の通り、起毛がかった厚みのある生地になっています。
その袋布を口布部分に入るように折り込み口布の厚みを出しているんです!! 実際にこの仕様にするとなるとむしろ大変なので現実的ではないのですが、
これを知れたことはとてつもなく大きな収穫です。


これは袖ポケット。
MA1といえば左腕についてるこのジッパー付きの小物入れ、
かなり象徴的なディティールですよね。この中にはカードとか地図とか、
昔なら通信指令用の紙切れなんかを収納していたらしいです。
機内では“すぐ取り出せる位置に情報を持っておく”のが大事だったようで、
「左腕に情報を抱える」って発想自体がもう面白いですよね~。

さらにその外側にはペン差しが4本分。「なんでこんな所に?」って思うんですが、
ヘルメットをかぶったままでも体を大きく動かさず、
利き手でサッと取れる場所ってことで、かなり合理的な配置なんです。

あと見逃せないのが縫製。ステッチの取り回しがかなりタイトで、
量産品とは思えない精度の高さ。この辺りは、やっぱりヴィンテージMA1
ならではの見どころだなぁと思います。

 

袖についているポケットのファスナーはクラウン(CROWN)ジッパー。


VINTAGE好きはZIP好き。
と僕は思っているます(^^

MA1のジッパーテープは綾織のコットンテープで構成されていて、長年の使用でちょっと退色していくんです。
この色落ちが金属ファスナー本体とのコントラストを強調して、なんとも言えない雰囲気を生み出してくれるんですよね。
やっぱりここはVINTAGEの大きな見どころだと思います。

で、この個体についているのは CROWNジッパー
YKKやTALONと並んで当時の米軍納入ZIPの代表格でしたが、70年代以降は徐々に姿を消していきます。
だから8279BのMA1にCROWNが付いているのは、製造時期やコントラクト(支給契約)のタイミングを読み解く貴重な証拠にもなるんです。

ファスナーは年代判別の大きなヒントになるパーツなので、押さえておくべきポイント。
ちなみに「VINTAGE好きはTALON好き」というのが僕の勝手な偏見ですがww
まあ結局、ZIPを語らずしてMA1は語れないな~と感じています。

 


これは中に入っている中綿の画像です。
中綿と書きますが実際には綿では無くて、厚地のウールが中に入れ込まれています。

実際に切り開いて見てみると、、所々に切込が入っています。
1カ所だけならたまたま裁断ミスした物がそのまま使われたのかな??
なんて考える所なのですが、数カ所に切込が有る事と
意味ありげな位置(後身肩ダーツ付近と袖ヒジあたり)への切り込みで有る事も
考えると、意図的なのかも、と考えてしまいますが、、
反対側は切られて無かったりするので違うでしょうね。


は内袖の中綿部分なのですが、袖下が半円系にがっつりと切り取られています。
これも袖下に厚みが出すぎないように、着心地や可動性に対する配慮だと言えます。
(ひょっとするとムレ防止とかもあったりして、、、)
厚みがあるウールを入れる事により機能性が失われないように
細かな工夫がされています。

個人的にはこのような工夫が最高にテンション上がります。
特にMilitaryやWORKアイテムでは、可縫製を意識した効率化された仕様も
多く見られるにもかかわらず、機能面においては手を抜かない。
というような感じがしてとても好きです。


内ポケットです。
袋布の裁断がおおまかな感じ?
もしくは袋のSTが大体な感じ?
と思わせるような粗野感が上記の中綿の仕様と相まって面白いです。
袋は先の方のみ裏地と中綿をぶち抜いてST押さえされていて、
下に垂れない事が重要だったことが分かります。


裾から7㎝くらいの所に中綿と裏地を止め付けるSTがぐるりと入っていました。


最後にこの解体は死ぬほど大変でしたww


50'S VINTAGE MA-1 TYPE-Bについてでした!
ありがとうございました!!